平成19年度 入学式(中学・高校)が行われました。

3月7日(土)、平成19年度の入学式が本校体育館で行われ、中学1年生42名、高校1年生334名が新入生として迎えられました。

尚この入学式の模様は、長崎市民FM(76.7MHZ)生番組「HEAT SOUL」の4月8日、日曜日18:00?19:00 生Liveで放送されます。

 

【校長式辞】

四月,いろんな草花が店頭に並び,道ばたや公園には桜も咲き誇っています。冬の寒さ・冷たさの中にあって「今日」の日が来ることを信じて待っていた花のいのちに,道行く人もやさしい言葉をかけているのでしょうか。立ち止まって眺めています。自然のいのちが花開く春の訪れは人々のこころを和ませ,いのちの逞しさ・美しさを見せてくれます。

 ここ長崎南山学園にも素晴らしい春が訪れました。中学に四十二名,高校に三百三十四名の皆さんを迎えることが出来ました。入学おめでとう。心から皆さんを歓迎します。皆さんは今,見知らぬ土地にたった一人来たような不安と,「心機一転」,これから始まる中学・高校生活への夢と期待に胸が膨らんでいることでしょう。心配はいりません。いい友達が自分のすぐ横にいます。また,自分の夢をかなえてくれる南山の環境が自分を包んでくれていることに気付くでしょう。そんな仲間と環境があります。精一杯自分を伸ばしてください。ところで,皆さんの入学とともに五十六年目の南山の歴史が始まりました。この五十五年間に卒業した中学生は二千八百四十一名,高校生は一万六千九百四十名を数えます。彼等一人一人の手によってつくられてきた今日の南山は,地域の皆さんから「文武両道の南山」として評価されています。勉強も頑張っている,クラブも頑張っている,そんな元気のある夢のある学校です。卒業生たちは,自信と誇りを持って言います,「南山は自分たちの母校です」と。六年間或いは三年間一生懸命頑張った結果,「南山で勉強できて良かった,南山でクラブができて良かった,言い友達ができた」と胸を張って言えるのです。今日,皆さんはその南山の歴史と伝統のバトンを受け継いで,南山の主人公,責任者,創造者の一人になりました。皆さん自身が,これからの南山の担い手です。もっともっといい南山になるように皆さんの力に期待しています。

磨けば光る原石も,磨かなければただの石ころにすぎません。どんなに豊かな土地も,耕さなければ実りは生まれません。持っている力も,使わなければ眠ったままです。「これから」という皆さんはたくさんの可能性を持っています。それを取り出す,掘り起こすのが,毎日の勉強でありクラブ活動であり,友達との時間,行事への参加です。毎日毎日がもっともっと自分らしくなるためのチャレンジの場です。どんな小さなことにも努力を惜しまないこと,何事にも真剣に取り組むこと,そして,こんな自分になりたいという具体的な夢を持ってとにかく動くことです。そうすれば神様はきっと素晴らしいプレゼントを用意して卒業の日を待っていてくれると思います。始まったそれぞれの中学,高校生活を,「一日一字を学べば 一年三百六十五字」と言われる通り,とにかく一日一日を,一つ一つのことを大事にしてください。六年間或いは三年間の学校生活の充実は,今日一日の過ごし方にあるんだということを忘れないでください。

ところで,皆さんには一日も早く長崎南山の生徒になってほしいと願っています。そのために,「人間の尊厳のために」という教育目標や,「高い人格」「広い教養」「強い責任感」という校訓を早く理解し,普段の生活の中で実践できるようにしてください。「人間の尊厳」,ちょっとむずかしい言葉ですが,それは,「人間は,一人一人かけがえのない素晴らしい存在だということ。神様の愛を体一杯いただいている一人一人なんだ」ということです。聖書は,そのことについて「人間は『神に似た者』として造られた」と教えています。その意味は,人間は「考える力」と「愛する力」を持つ素晴らしい存在として祝福されているということです。人間の「生きる力」とは,この二つの力を磨くことです。近年,人間のいのちが軽く見られたり,踏みにじられる悲しい事件が多くなりました。よく考えないで行動に出る,その結果として不幸な事件も起きています。何が正しくて何が間違っているかよく考えて行動する賢さが求められています。また,いのちに対する温かいまなざし,人の心の・身体の痛みが分かる優しい関わりが求められています。「考える力」と「愛する力」,この素晴らしい二つの力を使って自らの人間性を高め,社会に,周りの人に奉仕する人となってください。

自分で選んだ南山,自分を選んでくれた南山。南山という土地に,六年間或いは三年間という期限で,皆さんは自分のいのちの種を蒔きました。一年三百六十五日,しっかりと自分のいのちを世話してください。他人からしてもらおうではなく,まず自分が動くこと。他人の責任ではなく,自分の責任において事を為す人になってください。私たちは喜んで皆さんの学校生活をお手伝いします。長い人生からすれば短い時間かもしれません。しかし,いのちの成長が大きい大事な時期です。雨風が吹いても倒れない,夏の暑さや冬の寒さも負けないしっかりしたいのちの根を養ってください。そして,豊かな実りをその手にしっかりと掴んでください。

最後になりましたが,今日長崎南山学園に入学した三百七十六名の皆さんと保護者の上に神様の豊かな祝福をお祈りして,式辞とします。

 

【生徒会長 歓迎の言葉】

桜花爛漫の今日の良き日に新入生の皆さんを、この長崎南山学園に迎えることができ、私たちは、大変うれしく思っています。

今日から、皆さんの中学生として、また高校生としての新しい生活が始まります。

皆さんは、一人ひとりが、それぞれの思いを胸にこの長崎南山学園に入学を決めたことと思います。不安を抱く人もいれば、期待に胸を弾ませる人もいることでしょう。

そこで、今日から新しいスタートをきる皆さんに、この私から、この学園での生活がより楽しく充実したものになるために先輩としてアドバイスをしたいと思います。

私は、南山中学校時代からずっと5年間サッカー部に所属しています。

南山のサッカー部は中学も高校も同じように、毎日の練習は肉体的にも精神的にも厳しく、苦しいものです。しかし、私はこの5年間、私なりに一生懸命、そして積極的に取り組んできました。その厳しさ、苦しさに耐えたきた結果、私は今、肉体的にまた、精神的にも大きく、そしてたくましく成長することができたと自信を持ってみなさんに言えます。何よりも自分に自信を持てるようになりました。

また、サッカーを通じて協調性も学びました。グランドの上では、11人全員が心をひとつにしてプレーしなければ勝利はありません。チームメイトを信じ、互いに思いやり、与えられたポジションで責任を持って全力で戦うことが、選手一人ひとりの技術を最大限に引き出して勝利が導かれると思います。

ここで、皆さんに伝えたいことは、南山学園の生活でも「相手を思いやる気持ち」と「責任感」が大切ではないかということです。

互いが「思いやりの気持ち」を持って、協調しながら責任感を持って学園生活を送ることが学園全体の質の向上と一人ひとりの夢の実現につながるのではないかと強く感じています。

今年度の南山学園の努力目標は、「レべルアップしよう 学力とマナー」です。

皆さんも、この努力目標を常に意識して何事にも積極的にまた全力で今日からの学園生活を送ってほしいと思います。

最後になりましたが、皆さんの南山での学園生活は、今日がキックオフです。

一人ひとりがそれぞれのゴールに向かって全力でプレーしてくれることを祈りながら

簡単ですが、歓迎の言葉とさせていただきます。

 

平成19年4月7日     生徒会長 浦川裕貴

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